ミツマタでつながる地域〜樫邑地区〜
真庭の地域紹介
真庭市は、5つの町と4つの村が合併して生まれた広い広いまちです。
そんな真庭市には、魅力ある地域がたくさんあります。
今回はその中から、「樫邑(かしむら)地域」を紹介します。
1万円札の里
久世の町から車で10分ほど走ると、豊かな里山に囲まれた「樫邑(かしむら)」という地区に着きます。
人口約500人のこの村は、かつて「1万円札の里」と呼ばれていました。
というのも、樫邑地区ではお札の原料となる「ミツマタ」の栽培が盛んでした。
「局納ミツマタ」という品種の生産量は日本一だったようです。
しかし、時代が進むにつれて生産は縮小。
加工施設もほとんどなくなってしまいました。
そこで、ミツマタ栽培を復活させて地域を盛り上げようと、2019年にはクラウドファンディングに挑戦されました。
地域をあげて取り組んだ結果、見事に目標を達成。
樫邑小学校の子どもたちと共に、ミツマタを植栽されました。
その後も地域のみんなでミツマタ栽培に取り組むなど、ミツマタを通して、地域に活気が戻りつつあります。
ミツマタから生まれる地産品
ミツマタは、紙幣以外にもさまざまな製品の原料となります。
その1つが「和紙」です。
樫邑地区の「樫西和紙工房」では、1986年から和紙製作を開始。
伝統的な和紙からカラフルな染色の創作和紙まで、さまざまな和紙を製作・販売されています。
地域の文化に触れてもらおうと、地元の小学生への「手すき体験」も実施。
作られた和紙には校長が文面を書き、卒業証書として手渡されます。
また、ミツマタのエキスには「シミ予防(美白)」の効果があるといわれています。
その効果に注目した真庭市内の企業が、ミツマタエキスを使った化粧品の販売を始めました。
ミツマタエキスを配合した化粧品は世界初なのだとか。
化粧品原料という新たな活用方法が生まれたことで、地域産業の再生が期待されています。
このように、樫邑地区ではミツマタを通して人々がつながり、ミツマタを活用することで地域に活気がもたらされています。
今後は地産品を通して、その輪は地域以外にも広がっていくでしょう。