暖かい”おもてなし”が受け継がれる地域〜別所地区〜
真庭の地域紹介
真庭市は、5つの町と4つの村が合併して生まれた広い広いまちです。
そんな真庭市には、魅力ある地域がたくさんあります。
今回はその中から、「別所地区」を紹介します。
里山にそびえ立つ巨木
日本の春といえば、可憐な花を咲かせる「桜」。
春になると「今年の花見はどうしよう」と、心が躍る方も多いでしょう。
今回紹介する「別所地区」は、岡山県下一の巨木といわれている「醍醐桜」がある地域です。
のどかな里山の風景の中で、たった1本だけ空に向かってそびえ立つ様子は、存在感抜群。
樹高は18mで、樹齢は700年とも、1,000年ともいわれているとか。
訪れるには県道から山道を10分ほど走る必要があります。
しかし、その見事な桜を一目見ようと、見頃を迎える4月上旬には、大渋滞が起こるほど、多くの花見客で賑わいます。
別所地区の人々は、醍醐桜に訪れる人に喜んでもらおうと、数々の”おもてなし”を用意されています。
近年では真庭市内の飲食店も出店するなど、大きな盛り上がりを見せています。
美しい桜と人々の温もり。
春の暖かさをより感じられるのではないでしょうか。
醍醐桜のよるあかり
近年、春以外の季節の醍醐桜が注目されているのはご存知でしょうか?
実は、桜が咲いていない季節の醍醐桜も印象深いもの。
圧倒的な存在感は健在ですが、花が咲いていないためか、周囲の山々に溶け込むような素朴さを感じられます。
そんな春以外の醍醐桜も楽しんでもらおうと企画されたのが、2021年12月と2022年11月に開催された「醍醐桜のよるあかり」です。
イベントでは、写真のように手作りの灯籠と共に醍醐桜をライトアップ。
桜色のライトを当てると、まるで花が咲いているように見えます。
飲食店の出店やサックス・琴の演奏もあり、訪れた人々を楽しませていました。
また、醍醐桜を正面に見ることができる花見小屋「花見庵」も開放。
お花見シーズンは予約が必要ですが、この日は特別に無料で楽しめました。
市内のアーティストグループの作品も展示され、桜と共に、山里の夜に彩りを加えていました。
桜の時期とは違ったおもてなしと、まったりとした時間。
”秋の夜桜見物”は、幻想的な雰囲気の中、多くの人を魅了したようです。
廃校を活用したアートイベント
醍醐桜の麓には、かわいらしい校舎があります。
これは、2011年3月に休校となった、旧別所小学校の校舎です。
地域の思い出が詰まった小学校を、なんとかして残せないか。
話し合いを重ねる中で出た答えは、老若男女、みんなが楽しめる「アートイベント」でした。
イベントの名前は「MANIWART」。
木目調で温もりを感じる校舎の中には、真庭市をはじめ、日本各地で活動するアーティストの作品が展示されました。
教室だけでなく、階段や廊下にも作品が展示され、校内はとても明るい雰囲気に。
創作活動を体験できるワークショップも開催され、子どもから大人まで、多くの方が楽しまれました。
また、旧別所小学校の校旗や卒業生の写真集など、当時の面影を物語る資料も展示。
卒業生の方も多く来館され、当時を懐かしむとともに、生まれ変わった小学校に目を輝かせていました。
醍醐桜を訪れる人々のために、ずっと”おもてなし”をしてきた別所地区の人々。
時代が流れても「来てもらう方に喜んで帰ったもらいたい」という想いは一緒。
新たなエッセンスを加えながら、別所地区のおもてなしは、さらに暖かいものとなっています。
関連リンク
・醍醐桜(ホームページ・真庭観光WEB)
・醍醐桜のよるあかり(ManiColle)
・MANIWART(ホームページ・Instagram)