豊かな里山とともに~中和地域~
真庭の地域紹介
真庭市は、5つの町と4つの村が合併して生まれた広い広いまちです。
そんな真庭市には、魅力ある地域がたくさんあります。
今回はその中から、「中和(ちゅうか)地域」を紹介します。
里山と共に生きる村
真庭市の北東部に位置する中和(ちゅうか)地域。
人口600人弱で、水田を中心とした里山の風景が色濃く残っている村です。
中和地域の暮らしの特徴は、豊かな里山の恵みを活用していること。
代表的な取り組みが「薪プロジェクト」でしょう。
中和地域には、津黒高原荘という温泉宿泊施設があります。
そこの温泉を温めているのは、2基の薪ボイラーです。
燃料となる薪は、里山からの恵み。
地域住民が山から切り出した木を、地域の会社が買い取り、薪へ加工し乾燥させ、津黒高原荘に販売しています。
地域内でエネルギーと経済を回すことで、里山の保全に取り組んでいます。
また、源流域の清らかな水を活かした農業も盛んです。
作目の中心は稲作。
従来の慣行農法だけでなく、有機栽培に取り組む農家もいます。
秋には「紅葉祭」というお祭りも開催され、村のみんなでその年の実りを楽しみます。
他にも、山菜やジビエといった里山の恵みも豊富な中和地域。
人々は四季の移ろいと共に、昔ながらの業と知恵を活かして、たくましく生きています。
多様な移住者
豊かな自然に囲まれた中和地域では、近年、移住者が増えてきました。
自然農法に取り組むご夫婦。
きれいな湧き水を求めてやって来られたお豆腐屋さん。
里山資源を活用したスモールビジネスに挑戦する若者。
東京でミシュラン一つ星を2年連続で獲得された鰻屋さん。
ほかにも、地域おこし協力隊をはじめとするさまざまな人が、中和地域に集まってきています。
そういった流れの中で、2018年8月には、地域の拠点となるコミュニティスペース「えがお商店」がオープンしました。
もともと地域の商店だった建物を、地域の方・移住者・中和地域に通う方々が協力して整備。
今では子どもたち向けのサマースクールや地域行事の打ち合わせ、移住相談などに使われています。
おかげで、村では世代や出身を超えた交流が盛んに。
まるで村全体が1つの家族のようです。
これからの生き方を考える「真庭なりわい塾」のフィールド
中和地域が移住者に人気である理由の1つが、「真庭なりわい塾」です。
「真庭なりわい塾」は、中和地域で営まれている里山暮らしに触れながら、これからの農山村と新しいライフスタイルを模索する人材育成塾です。
塾で学ぶのは、お金で「買う」暮らしではなく、自分で「作る」暮らし。
中和で暮らす人々や先輩移住者のお話を聞きながら、自分たちで考え、語り合い、学びを深めていきます。
そして「これからどこで、誰と、何をするのか」、自らの暮らしをデザインしていきます。
塾は2016年から始まり、今では100人を超える仲間ができています。
塾を卒業した方は
半農半Xの暮らしを始める人
自らのなりわいを創出する人
中和に移住する人など
それぞれの暮らしを作り始めています。
豊かな里山に囲まれた中和地域では、それぞれが理想とする暮らしを、自らの手で作られています。
美しい自然とともに、豊かな暮らしとたくましい人々が育まれています。