新しい風の吹くのどかな村〜二川地区〜
真庭の地域紹介
真庭市は、5つの町と4つの村が合併して生まれた広い広いまちです。
そんな真庭市には、魅力ある地域がたくさんあります。
今回はその中から、「二川地域」を紹介します。
2つの川が合流する村
二川地区は、温泉が湧く湯原地域から車で20分ほどの場所にある、人口400人ほどの山あいの村です。
湯原温泉と蒜山高原のちょうど中間にあり、地区内を粟谷川・藤森川という2つの川が流れているのが特徴。
この2つの川が本流(旭川)に合流する場所であることから、「二川」という名前が付いたといわれています。
二川地区は、住民活動が活発な村です。
代表的な動きは、2008年に「二川ふれあい地域づくり委員会」が設立されたことでしょう。
それからは、地域の魅力を発信しようと、十数年にわたって農業体験やマルシェ、移住者受け入れ活動などが行われてきました。
現在は地域の大切な足である「デマンド交通」の運営にも取り組んでいます。
また、近年では子育て世代が中心となって「二川it-tta実行委員会」を結成。
「子どもたちがのびのびと暮らせる地域」を目指して、里山体験等のイベントを企画されています。
受け継がれる伝統野菜
二川地区には「土居分小菜」という伝統野菜があります。
土居分小菜とは、湯原ダムに沈んだ「土居分」という集落で作られていた野菜。
江戸時代から栽培されており、見た目は小松菜に似ています。
特徴は、耐寒性が強いこと。
雪の下でじっと春を待ち、雪解けとともに新しい芽をつけ、花をつけます。
葉や茎が柔らかいときはおひたしに。
もちろん、炒めても煮ても美味しくいただけます。
葉の花を食べるのもいいでしょう。
また、粉末にしてお菓子に使うのもおすすめ。
二川でマルシェイベントが開催されたときには、地元の方がパウンドケーキを作られていました。
今でも村の中で、大切に種を受け継いで栽培されている土居分小菜。
まだまだ可能性を秘めている伝統野菜をどのように活用できるか、地元の方を中心にアイデアが練られています。
小学校の活用と移住者受け入れ
近年は、新しい取り組みも芽生えています。
その1つが、2019年に閉校となった旧二川小学校を活用した「ふるいち二川マンガ館」です。
地域のシンボルである小学校校舎の活用方法を模索していたところ、(株)テイツーから「地域活性化の役に立てば」と、10万冊のマンガが寄贈されました。
そこで、校舎の1階を地域住民の拠り所として、2階をマンガ館として活用することに決定。
マンガやアニメが大好きな”オタク”な地域おこし協力隊も加わり、本格的に運営を開始しました。
現在では、土日を中心にオープン。
マルシェなどのイベントが開催されることもあるので、ぜひ足を運んでみてください。
また、移住希望者が一定の間、地域の暮らしを体験できる「おためし住宅」もオープンしました。
空き家調査で発掘された物件を整備して生まれた住居で、最低限の家具家電は備え付き。
1ヶ月〜1年の期間で、月2万円(光熱費別)という価格で、田舎暮らしを体験できます。
「自然に囲まれた暮らしに憧れている」「のどかな農村で暮らしたい」という方におすすめです。
のどかな農村でありながら、新しい風が吹いている二川地区。
さまざまな”コト”が生まれるのは、1人ひとりが地域に愛着があるからかもしれません。