
バイオ液肥とは?|真庭市の循環型社会の地域づくり
里山SDGs
真庭市では、豊かな森林資源だけでなく、家庭や事業所から出る生ごみなども地域の資源として活かし、地域の中で循環させる取り組みを進めています。
その一つが、生ごみなどからつくられる「バイオ液肥」です。以前は一部の地域で行われていた生ごみの分別・資源化は、新たな資源化施設「くらしの循環センター」の稼働によって、真庭市内全域へと広がりました。
家庭で生ごみを分別することから始まり、それが肥料となって田畑で使われ、農産物を育てる。真庭での日々の暮らしそのものが、地域の資源循環につながっています。
この記事では、生ごみがどのように資源へ生まれ変わり、地域の農業へ循環しているのかを紹介します。
現行記事の説明を活かしつつ、現在の「くらしの循環センター」での仕組みに合わせて整理しました。農業者側から見た「液肥は運ぶ・散布する量も重要」という視点も少し入れています。
バイオ液肥とは

「バイオ液肥」とは、生ごみやし尿、浄化槽汚泥などの有機物をメタン発酵させてつくられる液体状の肥料です。
真庭市では、現在「くらしの循環センター」でバイオ液肥を製造し、地域の農地で活用しています。
生ごみ・し尿・浄化槽汚泥 → メタン発酵 → バイオ液肥 → 農地・家庭菜園で利用
つまり、これまで廃棄物として処理されていたものを肥料に変え、再び地域の農業へ戻す仕組みです。
また、通常のバイオ液肥に加えて、肥料成分を高めた「濃縮バイオ液肥」も製造されています。散布量を減らせるため、運搬や散布の負担を軽減でき、大型の農業機械を使いにくい中山間地域の農地でも活用しやすくなります。
このように真庭市では、単に生ごみを資源化するだけでなく、農業で実際に活用するところまで含めた資源循環を進めています。
◆バイオ液肥の詳細はコチラ:真庭で作った循環型肥料 バイオ液肥(真庭で農業)
なぜ真庭市でバイオ液肥の取り組みが始まったのか

真庭市がバイオ液肥の取り組みを始めた大きな目的の一つが、ごみの減量化です。
真庭市では、生ごみが可燃ごみの約20%を占めていました。生ごみをそのまま燃やせば焼却に費用がかかり、さらに焼却後に残る灰を埋め立てる最終処分場にも限りがあります。
そこで、生ごみを単に「燃やすごみ」として処理するのではなく、地域で活用できる資源として捉え直す取り組みが始まりました。
生ごみを分別して回収し、メタン発酵によってバイオ液肥へと再資源化。それを田畑で肥料として利用することで、ごみの減量や焼却経費の削減だけでなく、地域の農業へ資源を循環させることにもつながります。
一般家庭からの生ごみ回収は、最初から市内全域で行われていたわけではありません。当初は久世地域と落合地域の一部で試験的に始まり、仕組みをつくりながら段階的に取り組みが進められてきました。
こうして一部地域から始まった取り組みは、実証を重ねながら、真庭市全体の仕組みへと広がっていきました。
生ごみの資源化が真庭市全域へ

真庭市の生ごみ資源化は、一部地域での実証から始まり、段階的に市内全域へと広がってきました。
これまで久世地域や落合地域の一部などで生ごみを分別回収し、バイオ液肥として活用する取り組みを実施。その中で得られたノウハウをもとに、新たな資源化施設「くらしの循環センター」が整備されました。
そして、2025年4月からは市内全域で生ごみの分別収集がスタート。一部地域で進められていた取り組みが、真庭市全体の仕組みになりました。
家庭で生ごみを分別することは、毎日の暮らしの中でできる小さなことです。しかし、その生ごみがバイオ液肥となって農地で使われることで、地域の資源循環につながります。
真庭で暮らすことは、こうした循環の仕組みに日々の生活から参加することでもあります。
資源循環の拠点「くらしの循環センター」

市内全域から集められた生ごみの資源化を担っているのが、「くらしの循環センター(愛称:まにくる〜ん)」です。
ここでは、家庭や事業所から回収した生ごみのほか、し尿や浄化槽汚泥などを受け入れ、メタン発酵によって「バイオ液肥」を製造しています。
さらに、メタン発酵の過程で発生するバイオガスも発電に利用。つくられた電気や発電時に生じる熱は、施設内で活用されています。
また、通常のバイオ液肥に加えて、肥料成分を高めた「濃縮バイオ液肥」も製造しています。散布する量を減らすことで運搬や散布の負担を軽減でき、大型の農業機械を使いにくい中山間地域の農地でも活用しやすくなることが期待されています。
生ごみが農産物になるまで

真庭市では、家庭から出る生ごみを分別するところから、資源の循環が始まります。
家庭で生ごみを分別したら、地域のごみステーションなどに設置されている青色の生ごみ収集容器へ。回収された生ごみは「くらしの循環センター」へ運ばれ、バイオ液肥として農業に活用されます。
① 家庭や事業所で生ごみを分別する
↓
② 青色の生ごみ収集容器へ出す
↓
③ くらしの循環センターへ運ばれる
↓
④ メタン発酵によってバイオ液肥になる
↓
⑤ 農地や家庭菜園で肥料として利用される
↓
⑥ 育った農産物が、再び私たちの食卓へ
「循環型社会」というと大きな取り組みに聞こえますが、真庭では、毎日の暮らしから出る生ごみを分別することが、地域の農業や資源循環につながっています。
なお、生ごみとして出せるものや出し方など、具体的な分別ルールについては、真庭市の最新情報をご確認ください。
◆生ごみの分別方法についてはコチラ:生ごみなどを再生!!(真庭で農業)

なお、バイオ液肥を利用できるのは、農家だけではありません。市民も家庭菜園などの肥料として利用できます。
市役所などに設置されているオレンジ色のタンクからバイオ液肥をくみ、持ち帰ることができます。家庭から出した生ごみが肥料に生まれ変わり、今度は自分の畑や家庭菜園で野菜を育てるために使えるのも、真庭の資源循環を身近に感じられるポイントです。
◆バイオ液肥の利用方法や成分検査についてはコチラ:バイオ液肥を使ってみませんか(真庭市)

また、バイオ液肥は、地域の農家による農産物の栽培にも活用されています。こうした地域資源を活用して育てられた農産物は「真庭めぐり野菜」として、地域の食卓へつなげる取り組みも進められています。
家庭から出た生ごみが肥料となり、その肥料で農産物が育ち、再び地域の食卓へ。「真庭めぐり野菜」は、真庭の資源循環を“食べる”ところまでつなぐ取り組みでもあります。
真庭の循環する暮らしを、実際に見てみませんか

ここまで紹介してきた生ごみの資源化やバイオ液肥の仕組みは、実際に現地を訪れて学ぶこともできます。
「真庭SDGs・バイオマスツアー」では、くらしの循環センターなどを訪れ、家庭から出た生ごみがどのように資源へ変わり、農業へつながっているのかを実際に見ながら学べます。
記事を読むだけではイメージしにくい資源循環も、現場を見ることで、私たちの日々の暮らしと農業がどのようにつながっているのかを実感しやすくなります。
ツアーの内容や開催状況、料金などの最新情報は、公式サイトをご確認ください。
また、真庭市では生ごみの資源化だけでなく、森林資源を活用した木質バイオマス発電など、さまざまな循環型社会の取り組みを進めています。
◆関連記事:真庭SDGs・バイオマスツアー|地域資源が循環する、真庭の暮らしを見に行こう
真庭の暮らしや地域づくりに興味を持った方へ
真庭市では、生ごみの資源化をはじめ、地域にあるものを活かしながら、地域の中で循環させる取り組みが進められています。
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