廃校利活用!「ふるいち二川マンガ館」オープンしました
真庭ほっとニュース
2019年3月に閉校した旧二川(ふたかわ)小学校が、「ふるいち二川マンガ館」として生まれ変わりました。
オープン初日の2022年4月30日には、オープニングイベントも開催。
地域の新たなシンボルとして、再スタートを切りました。
今回は、旧二川小学校が「ふるいち二川マンガ館」として生まれ変わるまでの軌跡を紹介します。
1. 二川地区について
二川地区は、真庭市の山間部に位置する、人口約430人ほどの地区です。
湯原温泉と蒜山高原の中間にあり、周囲を豊かな自然に囲まれているのが特徴。
のどかな風景が広がっており、四季の移ろいを肌で感じられます。
また、地区内には「粟谷川」「藤森川」という川が流れています。
「二川」という名前は、この2本の川が流れることに由来します。
2. 小学校の閉校と活用方法の模索
そんな二川地区ですが、人口は1990年代から4割も減少。
2019年3月には、小学校も閉校となってしまいました。
「もし校舎が取り壊されてしまったら、地域住民の拠り所がなくなってしまう」
危機感を募らせた住民たちは、閉校となった旧二川小学校の活用方法を検討してきました。
しかし、主に経済的な理由から、具体的な活用方法は決まらずにいました・・・。
3. 10万冊のマンガの寄付
そんな中、岡山市に本社があり、「古本市場」を経営する(株)テイツーより「マンガを無償で提供する」という提案がありました。
テイツーは、状態は良いのに廃棄されてしまうマンガの再利用と、マンガによる地域活性化に取り組んでいます。
「地域活性化の役に立てば」ということで、旧二川小学校に約10万冊のマンガを寄贈していただきました。
また、マンガと一緒に本棚も寄贈。
職員の方々もお越しになり、10万冊のマンガを本棚に並べていただきました。
▲教室や廊下に並んだマンガ▲
4. 大学生が企画したプレイベント
校舎にマンガが並ぶと、住民たちを中心に「小学校を活用しよう」という機運が広がっていきました。
その機運は真庭市外にも広がりを見せます。
2021年夏頃からは、岡山理科大学経営学科の大学生23名も、プロジェクトに参加。
地域の課題やニーズを把握し、具体的な校舎の活用方法の提案・イベントの開催をしています。
2021年11月にはマルシェとワークショップを楽しむイベント「ふたかわミライエ」を開催。
開館前の校舎を一般開放し、訪れたお客さんに、その雰囲気を味わってもらいました。
▲大学生の活動についてはコチラ▲
5. 地域おこし協力隊の加入
方向性が定まり、プレイベントも開催しましたが、1つ不安な点がありました。
それは、運営ノウハウです。
真庭市内にはマンガ喫茶などのマンガをたくさん扱う施設はなく、住民は施設をオープンしても運営できるか不安だったのです。
そこで「こよなくマンガが大好きな方」と題して、地域おこし協力隊を募集。
複数名の応募の中から「石橋整(通称:でんでん)」さんが着任しました。
石橋さんは、マンガやアニメが大好きな”オタク”。
スノーボードなども趣味にしていることから「アウトドアなオタク」と自称しています。
石橋さんを迎え、マンガ館オープンに向けてラストスパートに入ります。
地域住民・行政・石橋さんらが協力し、館内機材の調達や広報体制の整備を進めます。
また、他の地域おこし協力隊員や真庭市交流定住センタースタッフも加わり、オープニングイベントも企画。
マンガ館のオープンに向けて、具体的な形が見えてきました。
6. オープンイベント開催
そして2022年4月30日、旧二川小学校は「ふるいち二川マンガ館」としてオープンしました。
初日はオープン記念として「ふるいち二川マンガ館オープニングフェスティバル with 第10回やまびこマーケット」を開催。
真庭市内から飲食店やワークショップブースが出店し、多くの方が来館されました。
中には開館時間と同時に来館し、終了までマンガに没頭する方も。
また、ご当地アイドルも登場し、会場を盛り上げてくれました。
天候にも恵まれ、最高のオープン日となりました。
▲会場を盛り上げるDJとして活躍する石橋さん▲
7. 今後の営業について
地域のシンボルとして新しいスタートを切った「旧二川小学校」。
今後は、1階部分を地域住民の拠り所となる「二川みらいづくりセンター」として、2階部分を「ふるいち二川マンガ館」として活用していきます。
マンガ館は、土日祝のオープン。
豊かな自然に囲まれているため、静かでマンガに没頭できる環境です。
ぜひ1度訪れてみて、心ゆくまでマンガを楽しんでみてください。
◆ふるいち二川マンガ館
住所:岡山県真庭市種966
営業日:土日祝
営業時間:10:00〜17:00
入館料:大人 500円、中高生 300円、小学生 200円、乳幼児 無料
アクセス:米子自動車道「湯原IC」または「蒜山IC」から約20分