岡山県真庭市
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お試し協力隊レポート|山口航平さん

真庭滞在記

2024年11月15日 by COCO真庭

真庭市交流定住センターでは、2泊3日で地域おこし協力隊の業務体験ができる「お試し協力隊」というプログラムを実施しています。

この記事は、2024年4月にお試し協力隊として真庭市を訪れた山口さんによる体験ポレートです。

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私は移住先を探すために日本各地を旅している「山口航平」と申します。

今回、私は株式会社SAGOJOによる「TENJIKU」という全国の地域事業者と旅や地域貢献に関心の高いユーザーのマッチングサービスを利用し、真庭市に滞在させていただきました。

ちなみに、真庭市の「TENJIKU」は2024年4月より登録開始となり、今回の私の滞在がSAGOJOユーザーとして初のケースとなりました。

同時に、真庭市のお試し地域おこし協力隊に関しても私が初の採用となりました。

本記事では、2024年4月25日(木)から4月28日(日)の滞在記を、時系列順に共有させていただきます。

4/25(木):協力隊会議・DIY・親睦会

初日は午前中に真庭市中央図書館に到着し、地域おこし協力隊の活動報告会に参加させていただきました。

事前のオンラインでの打ち合せで私が協力隊に興味があること、地域で活動されている人と出会う滞在にしたいとをお伝えしていたため、同席させていただくことができました。

この4月から新任となった隊員の方を含め、6名の方の報告をお聞かせいただきました。

魅力発信、ブレイクダンス、ジビエ、自然再生、サブカルチャー、サックスと、それぞれ個性の強い活動内容が印象的です。

名刺交換でのご挨拶の後、勝山地区のレストラン「Nostalgie cafe ろまん亭」さんでランチを頂きながら、協力隊の方達と交流させていただきました。

私がいただいた”湯原温泉おかみちゃんの豆カレー”の材料に使っている青大豆は市内の二川地区で採れたものを使用していました。

他にも”蒜山ジャージー牛の自家製ハンバーグ”は、乳牛として有名なジャージー牛の肉をミンチにすることで、無駄を出さないようにしているようでした。

地産地消のための、素敵なアイデアメニューだと感じました。

また、真庭市における地域おこし協力隊のあり方、採用方針や地方創生のお話などに熱が入りました。

午後からは滞在先の「シェアハウスいとくる」のDIYを行いました。

来月から利用される方のために、空き部屋の改築で床を剥がす作業を行いました。

今まで使用したことのない電動ノコギリを使ったり、普段は触れることのない土や木材、木片の焼却炉の心地よい匂いを感じたりしました。

作業がひと段落したら、夜は久世地区の「割烹旅館おかもと」さんで開かれた親睦会に参加させていただきました。

市内で地域活動されている方々や隣の新庄村の方、途中で入店された市役所の方々も合流し、賑やかな夜となりました。

話の内容は主に真庭市の良さや皆さんの取り組み、農業のあり方などの深い話もありつつ、皆さんのプライベートな話で常に笑いの絶えない楽しい飲み会となりました。

まさに”真庭に住む人たちの素顔”を目の当たりにできる良い機会でした。

初日から濃度の高い様々な出会いがあり、非常に有意義な時間を過ごすことができました。

4/26(金):DIY・イベントの説明会

この日は朝起きて、シェアハウス近くの余野地区を散歩しました。

非常に爽やかな快晴の朝で、近くを流れる目木川のせせらぎに癒されました。

午前中から前日のDIYの続きを行いました。

まず、ご近所の方に工具を借りに行くところからスタートすることが私にとっては新鮮でしたし、外に椅子と机を出してコーヒーとお菓子まで出していただいたのが衝撃でした。

この地区ならではの「ご近所付き合い」なのだと感じました。

お話いただいたのは大津神社近辺の祭りの歴史、また現代に引き継ぐために形を変えて取り組んでいることなど。

お話いただいた後、木材調達の途中で大津神社にも寄り、参拝しました。

この日の具体的な工程としては、調達した木材のかんな掛け、床を剥がした後の床下に防湿シートを貼った後、乾燥剤を巻き、断熱材とコンクリートパネルの取り付けを行いました。

途中ご近所の方にお昼ご飯やお茶菓子をご用意いただくなど、地元の大阪市の暮らしでは考えられないような交流の仕方に刺激をいただきました。

午後には真庭市役所で開催された「真庭速祭」の事前説明会に同席させていただきました。

行政の場に同席させていただくことは非常に貴重な機会でした。

規模の大きなプロジェクトほど事前に早くから準備すること、地域内の住民の方や関係者の方々に説明・共有しておくこと、またフェーズとして数年に分けてロードマップを作成することの大切さを感じました。

この説明会に関して、私が訪問したタイミングが良かっただけでなく、事前に滞在期間に関するオンラインでの打ち合わせで紹介頂いており、私自身がモータースポーツに興味があることを共有できていたためスムーズにお誘いいただけたことに感謝いたします。

帰り道に「真庭市交流定住センター」に寄り、今回TENJIKU滞在の手続きや地域の方々にお繋ぎいただいたセンター関係者の方にお会いすると共に、立ち寄られていた地域おこし協力隊の方ともう一度お話することができました。

シェアハウスに戻り、作業の続きを行った後に、ご近所の方に頂いたカップヌードルをみんなで食べ、この日は終了。

昨日とは一味違った地域交流を感じることができ、ますます真庭の人の魅力に惹かれました。

4/27(土):湯原・蒜山巡り

この日は自由行動だったので、初日に発表されていた、自らをオタクと称する地域おこし協力隊の方が運営に関わる「ふるいち二川マンガ館」を訪れることにしました。

ふるいち二川マンガ館は廃校となった小学校跡を活用し、約10万冊の古本(マンガ)を集めた施設で、まるで巨大な「マンガ図書館」のようでした。

理科室の人体模型や教室の机給食室などは形を残しつつ、黒板にはアニメキャラクターのイラストなどが描かれており、過去と今が融和した雰囲気に魅了されました。

アニメのフィギュアやポスター、キャラクターパネルなどもあり、オタク文化が好きな人にはたまらない場所なのではないでしょうか。

来館者は意外にも大人の方が多いそうです。

建物の状態は綺麗に保たれていて、適度に静かな館内はのんびりマンガを読み漁るのにもってこいの環境でした。

中にはハンモックも設置されており、子どもが気持ち良さそうに横になってマンガを読んでいました。

しかしながら、光熱費など維持費の負担など課題も多いそうです。

なんとか存続して欲しいですね。

館内スタッフの方にオススメされ、急遽足を伸ばして蒜山エリアにも行ってみることに。

ちょうどお昼時でしたので「いち福」さんでB級グルメの「ひるぜん焼きそば」をいただきました。

かしわ(鶏肉)のコリコリした食感とどこか懐かしいソースの風味が食欲をそそります。

その後は「鬼女台展望休憩所」を訪れました。

この日はとても天気が良く、蒜山高原の景色を一望することができ、その雄大な景色に圧倒されました。

背後には大山も見られる、かなりオススメのスポットです。

高原を下り、今度は「ひるぜんジャージーランド」を訪問しました。

こちらは有名な観光地だそうで、家族連れやカップル、大学生などで賑わっていました。

蒜山の牛乳は美味しいと聞いていたので、早速”蒜山ジャージー100% プレミアムソフトクリーム“をいただきました。

本当に牛乳の濃厚さ、まろやかさを感じられるソフトクリームで、大きなサイズでしたがペロっと食べてしまいました。

柵から5mほどの距離でのんびりと過ごすジャージー牛のいる牧場を見学した後、シンプルな牛乳とヨーグルトも購入しましたが、どれも牛乳の味で真正面から勝負している、というような雑味のない味わいでした。

そこから湯原温泉にも行くことにしました。

天然野外露天風呂の砂場こそ浸かることはしませんでしたが、近くの「湯原温泉館」で休憩することにしました。

こちらの地下からは湯原温泉の元湯が湧出しているとのことでした。

宿ではないので日帰り温泉として気軽に楽しめるのもありがたいですね。

”お風呂上がりのコワーキングスペース”「Uffice」もとても興味があったのですが、今回は時間の都合で利用はしませんでした。

次回寄った時は利用してみたいですね。

夜は久世駅近くの「ユースセンターまぁぶる」で、中学生が企画した誕生日パーティーに参加させていただきました。

みんなで餃子を作りながら交流し、食事が終わるとミニゲームなどで楽しく過ごしました。

これらのほとんどを子どもたち自ら企画したというのを聞いて驚きました。

個人的に子ども時代は地域と密に関わることをしなかったので、少し羨ましいと感じました。

また、このような企画や交流イベントを通じて町を好きになっていくのかな、という「子どもと町」の良い関係性を感じていました。

4/28(日):リアルな真庭市民の休日を味わう

滞在最終日となるこの日は朝「シェアハウスいとくる」オーナーさんと一緒に、ヒノキの木を使ったキーホルダーづくり体験をしました。

輪切りにしたヒノキの木を目の細かさが異なる紙ヤスリを使って磨き、アマニ油でコーティングを施しました。

磨く作業は時間がかかりますが、自分の旅やこれからのビジョンに関する考えなど深い内容の話をしながら手を動かし、思い出に残るひと時となりました。

お昼には地域住民の方が集まり、ピザ作りに参加させていただきました。

日曜日のゆったりした時の流れを感じながら、”誰かと一緒に料理を作る”という時間がとても尊いものだと感じると共に、まさにリアルな”真庭市民の休日”を共有できたような気がしています。

ランチを終えたあとはお見送りをして頂きながら「シェアハウスいとくる」を後にし、北房エリアにある「きよとうカフェ」に立ち寄りました。

オーナーの方とは初日の親睦会で出会い、連絡先を交換させて頂いており、お忙しい中お話をしていただきました。

カフェと農園の関係や、この地域で取れる果物のお話、備中川で見られるホタル、メディアにも取り上げられる有名な高岡神社のことなど、幅広くお話を聞くことができました。

最後は高岡神社へ参拝のため立ち寄り、龍の姿をした枝木のあるご神木も拝んでから、真庭を後にしました。

まとめ

今回の真庭市滞在は、私の旅の中でも特にディープに町と関わることができました。

事前の打合せの段階から真庭市交流定住センターの方々にコーディネーターとして地域の方々とお繋ぎいただいたお陰で、当初からのテーマであった「人との出会い」を十分すぎるほどに味わうことができました。

真庭の人びと2022』の冊子があるように、真庭市の数ある魅力の中でも「人の良さ」「人の面白さ」という部分は特筆すべきポイントなのだと感じました。

市内交流の濃密さ、新しいアイデアに対し前向きに検討する姿勢、旅人を受け入れてくれる懐の深さなど、地域の方々の性格が魅力的な町を形成しているのではないかと思います。

3泊4日で多くの体験をさせていただきました。

しかしながら、真庭市の広さ、深さを考えると、まだまだ氷山の一角なのでしょう。

さらに真庭市のことを知るためにも、再び訪れたくなる町だなと感じました。

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