脇役なんて、とんでもない!
韓国出身カンさんが見た心躍る岡山のコト 第6話
[6つ目の話] 脇役なんて、とんでもない!
今日は食べ物の写真が多くなりそうですね。
豆乳をゆっくり加熱すると表面に薄い膜ができます。
その膜を取り上げて乾燥させると甘くて香ばしい「湯葉」になります。
手がかかるうえに腐りやすくて、家庭で簡単に食べられる食材ではありません。
真庭市、久世地域の古い商店街にある豆腐料理専門店、白寿庵(はくじゅあん)と店主の鈴木氏の家族を紹介します。
豆腐店として3代目店主の鈴木さんに危機が訪れたのは今から23年前です。
近くに大手スーパーが続々オープンし、競争できない価格に押されて廃業を考えたそうです。
’豆腐料理店をしたら’と周りからの話に、’私たちの実力で出来るわけがない’と考えていたある日、
有名な豆腐料理屋に行ってみました。
’あら、これよりは私たちが作った料理が美味しいかも’
そう始めた豆腐料理専門店に、大手流通会社に通っていた息子さんが合流し
今日の白寿庵に至りました。
湯葉を取って、最後に残った濃厚な豆乳から少しだけ取れる甘い湯葉を「刺身湯葉」として出しています。
直接豆腐を作っているからこそ出せるこの店の代表メニューです。
「’私たちの暮らしを自分の力で支えれる’
次の世代に渡すことができる「家業」を作れたとの誇りがあります。
最初は生き残ることができるか不安でした。
豆腐は絶対メイン料理にはならないですからね。」
珍しい湯葉料理も美味しいですが
白寿庵に行くたんびに必ず2回以上注文する料理は、豆腐を油で揚げた「生あげ」です。
目立たないから毎日の食卓にあってもおかしくない、
豆腐が本当の主役ではないかと
軽く醤油をつけた生揚げを食べながら考えました。
「何をおっしゃいますか!
こんなに美味しいのが脇役なんて!」
*水曜日定休、日曜は夜営業のみ
韓国出身カンさんが見た心躍る岡山のコト 第7話をお楽しみに