関わりシロの多い地域~余野地区~
真庭の地域紹介
真庭市は、5つの町と4つの村が合併して生まれた広い広いまちです。
そんな真庭市には、魅力ある地域がたくさんあります。
今回はその中から、「余野地区」を紹介します。
古き良き日本の原風景
「日本の原風景」と聞くと、どんな風景をイメージしますか?
豊かな里山に囲まれて、田んぼが広がって、ポツポツと古民家が点在して。
眺めているだけで、なんだか癒されるような、そんな風景を想像される方が多いのではないでしょうか。
真庭市内でも、このような風景は多く見られます。
今回紹介する余野地区もその1つ。
場所は、市内中心部から車で15分ほど走ったところ。
目木川の両岸に、民家や田んぼが点在する様子は、「日本の原風景」という言葉がぴったりです。
「喧騒」という言葉は無縁。
鳥の鳴き声や川のせせらぎが響き、訪れる人をリラックスさせてくれる、そんな地域です。
そんな余野地区には、田舎の風景を心ゆくまで堪能できる、宿泊施設があります。
上の写真にある貸別荘タイプの古民家「青木本家」です。
大正中期に建築された民家を改装したもので、古くからの農家のたたずまいを、そのまま現代に引き継いでいます。
中には土間スペース、和室、囲炉裏付きのダイニングキッチンなどがあり、昔の日本にタイムスリップしたような感覚になります。
また、縁側は「人をダメにする場所」として定評があるとか。
晴れた日に縁側に座ると、もう何もしたくなくなるくらい気持ち良いそうです。
一棟貸切で利用できるので、時間の使い方は自由。
古き良き田舎の原風景を眺めながら、囲炉裏を囲んだり、バーベキューを楽しんだり。
贅沢なひとときを過ごしてみてはいかがでしょうか。
シェアハウスプロジェクト よすが
2021年春、余野地区で、新たなプロジェクトが始動しました。
その名は「シェアハウスプロジェクト よすが」。
地域の空き家を再生してシェアハウスをつくる、そんなプロジェクトです。
でも、ただシェアハウスをつくるだけではありません。
「よすが」という名前に込められたのは「この場所でいろんなご縁をつなぎたい」「関わる人たちの心の拠り所にしたい」という思い。
空き家再生を通して、多くの人との”関わり”を大切にしようというものでした。
では、どのようにしてご縁をつなぎながら、プロジェクトを進めていったのでしょうか?
日々のリノベーションの様子は、SNSで発信されていました。
発信の際に大切にしたことが「こんな風に関わることができます」と、関わりシロを示すことです。
すると「自分もやってみたい」「興味があったから、思い切ってやって来た」という方が続々と現れました。
作業にかかった時間は約1年。
その間、地元の方々はもちろん、真庭市内の他の地域の方、津山や岡山といった真庭市外からの方、さらには建築関係のプロなど、実に多様な人々が現場を訪れました。
完成まで、いったい何人が関わったのでしょうか。
「シェアハウスをつくる」という目標のもとで、多くのご縁が紡がれました。
そして、2022年春、空き家だった大きな古民家は、シェアハウス「いとくる」として、新たな1歩を踏み出しました。
お披露目会には、地元の方々をはじめ、作業に関わった多くの人が集いました。
雪の降る寒い日でしたが、人々の熱気に満ち溢れていました。
その後、入居者も続々と決まり、シェアハウスでの暮らしがスタート。
入居者は、田舎ならではの時間を楽しみながら、余野地区での暮らしを満喫しています。
あなたも「いとくる」で、余野地区の暮らしを体感してみませんか?
地域内外の交流
余野地区で700年続く伝統行事「霜月祭」。
神社へ餅を奉納し、参加者にも餅を振る舞う、地域総出のお祭りです。
もともとは、「九名(くみょう)」と呼ばれる当番の方が中心になって引き継いでいました。
しかし、時代が変わり、九名だけでは継続が困難に。
持続的に開催するには、新たな形での運営が求められていました。
そこで2022年からは、地域の方を中心としつつ、外から来る方にも関わってもらって、一緒に楽しめるお祭りにシフト。
みんなで90kgの餅をつき、奉納の儀式の後、恒例の餅投げへ。
大人も子どもも、必死に餅を取ります。
餅投げの後は、マルシェを楽しんだり、神社の土俵でサックスライブがあったり。
また、余野地区の人々や風景を集めた写真展や、バランスボールを使ったエクササイズ、カラオケ大会もあったようです。
新しい形での霜月祭は、大盛況で終わったとか。
残すべきところは大切に残したうえで、少しずつ変化を加えていく。
形を変えながらも、地域の伝統は次の世代へと引き継がれています。
余野地区には、ほかにも
・田植え、稲刈り体験(作った餅米は霜月祭に使われる)
・宿泊ロッジ「なつつばき」などでの交流イベント
・小学校に地域の大人が出向くキャリア教育
など、地域内外の交流が盛んです。
あなたも「地域と関わりたい」と感じているなら、余野地区を訪れてみてはいかがでしょうか?