
真庭市インターンシップレポート【岡山県立大学 藤本麻央】
真庭滞在記
2026年9月7日から9月11日の5日間、大学生がインターンシップに来てくれました。
期間中は真庭市のさまざまな人にお会いし、ご自身の活動や地域に対する想いに触れました。
そして、5日間で得た学びや気づきを、レポートにまとめていただきました。
郷宿~「出会い」から広がる新しい世界~

郷宿1764は、勝山町並み保存地区にある古民家シェアハウスです。
実際に郷宿を訪れ、運営している森さんのお話を聞いた中で、郷宿を一言で表すと「出会い」だと私は思います。そこには、多様な人との出会い、勝山という町との出会い、さまざまな働き方との出会いなど、一つの場所にいながらも多くの「出会い」があるように感じられました。
森さんと出会い、「出会えば知れる」ということを強く実感しました。
世の中には自分の知らないことが多く存在し、新たな人と出会えば出会った分だけ多くのことを知れる、学べる、このようなことを私は学びました。郷宿は単に「滞在する場所」というだけではなく、人や地域、そして新たな価値観と出会い、自分の知らなかった世界を知ることのできる場所なのだと感じました。
「山焼き」が守る蒜山の草原

私は山焼きという言葉をはじめに聞いた時、草原保全とは真逆なのではないかと思っていました。山に火を入れることで草や植物を燃やしてしまい、草原をなくしてしまうのではないかと考えていたからです。
しかし、山焼きは草原を維持するために重要な活動だと学びました。草原は放置しておくと森林へと変化してしまいますが、山焼きを行うことで木の成長を抑制し、草が育つのに有利な環境をつくることができます。
また、草原を守ることは、そこを生息場所としている生き物を守ることにもつながります。蒜山の美しい草原は、自然に残っているものではなく、地域の人々が自然と関わりながら時間をかけて守ってきたものだと感じました。
豊かな自然には、この自然を守り、受け継いでいこうとする人や文化がありました。このような「自然と人との距離の近さ」も真庭の魅力の一つだと思います。
暮らし体験ツアー in勝山

暮らし体験ツアーでは、観光地を巡るなどその地域の魅力を短時間で楽しむ観光とは異なり、実際にその地域で生活している人や生活に欠かせないスーパーマーケット、その地域ならではの文化に触れながら「そこで実際に暮らす」という視点で地域を見ることができます。
私は観光だけではわからない地域の日常を知ることができるという点に、このツアーの大きな意味があると感じました。
昼食で訪れた「ろまん亭」では蒜山のジャージー牛、湯原の平飼い卵、北房の水田米など、真庭市内の地域で生産された食材を使用した料理を楽しむことができました。真庭市のさまざまな地域の食材が使われていることから、真庭市内の各地域にそれぞれの特色があることが伝わると感じられました。
移住を考える人にとってこのツアーを通して実際の生活を具体的に想像できることは、大きな安心につながるのではないでしょうか。
おゆックリン~人が集まり、つながる場所~

おゆックリンは、ゲストハウスとして利用できる場所であり、1階には誰でも使用可能なコミュニティスペースがあります。そこは、「まちの人と旅行者がつながり、一緒に楽しめる場所」となっています。
ゲストハウスと聞くと宿泊者が利用する場所というイメージがありますが、おゆックリンでは宿泊者だけでなく、地域の人も利用できることで自然と人が集まり、新たな出会いのきっかけが生まれるのだと思いました。
移住を考えている人にとって、「地域に馴染めるだろうか」や「どんな人が暮らしているのだろうか」という不安もあると思います。そのような中で、地域の人と気軽に交流できるコミュニティスペースは、地域とつながる重要な場所になると感じました。
おゆックリンは、泊まる場所であるとともに、人と人・人と地域をつなぐ場所でもあります。
真庭での暮らしと交通
都会のように公共交通機関が充実していない真庭市で暮らすことを考えたとき、自家用車を持っていた方が良いのかという疑問を持つ人もいると思います。私は20年近く真庭市で過ごしてきましたが、これまでの生活を振り返ると、移動するときはほとんど車を利用してきました。
そのため、真庭市で生活する上で車は重要な移動手段だと感じています。
しかし、移住してくる人にとっては、車を購入することや運転することが新たな負担になる場合もあります。
そのような中で、真庭市には「チョイソコ真庭」という移動手段があります。「チョイソコ真庭」は乗り合い移動サービスで、お店や病院、公共施設などに停留所が設置されており、事前に予約することで利用できます。
真庭市はバスも運行していますが、「チョイソコ真庭」は予約をすれば自分の希望する時間に合わせて移動できるという自由度の高いサービスです。車を持っていない人にとっても、生活の中で必要な移動を支えてくれる選択肢の一つになると感じました。
車がないと生活が不便であることに変わりはないですが、このような頼れるサービスも真庭市にはあります。
インターンシップを通して

今回のインターンシップでは移住者の方々に直接お話を伺う機会があり、ほとんどの方が「真庭の人は挨拶をしてくれる」とおっしゃっていました。私はこの話を聞き、真庭市の魅力は自然や食だけでなく、そこに暮らしている「人」そのものにあるのではないかと感じました。
移住者の方々が共通して「人」を魅力として挙げていたことから、地域の人の温かさや人とのつながりも、真庭市を訪れたい、また行きたいと思うきっかけになるのだと思いました。
私が長く過ごしてきた真庭が良いところだなと思えるのは、真庭にあるものだけでなく、真庭にいる人や、そこで生まれる出会い、人と地域とのつながりがあるからなのだと思います。






